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フローチャートの概要と具体的な作り方を徹底解説

フローチャートの概要と具体的な作り方を徹底解説

プログラミングをマスターしていく上で、無くてはならない存在と言っても過言ではないのが、フローチャートです。フローチャートがあるかどうか、フローチャートの出来が良いかどうかで、出来上がったプログラムの品質が大きく左右されるケースも少なくありません。そこで今回は、フローチャートの概要から、そのメリット、具体的な作り方について、詳しく解説していきます。

フローチャートとは?

フローチャートとは、プログラムの流れを図式化した資料のことで、「流れ図」と言われることもあります。例えば私たちが自販機で飲み物を買って飲もうと思った時、そこには「飲み物を選ぶ→お金を入れる→ボタンを押す→飲み物を取り出す→蓋を開ける→飲む」といった一連の作業が発生しており、このどれか一つが欠けても、飲み物を買って飲むことはできません。これはプログラムも同様で、何か一つの動作を実行させるためには、正しいプロセスを正しい順番で行わなければならず、それをわかりやすく図式化したものが、フローチャートと言われるのです。

フローチャートの基本記号の説明

フローチャートを作る際には、基本となる記号が存在します。以下に代表的な記号を紹介していきましょう。

端子

角の丸い四角形は「端子」と呼ばれる記号で、プログラムの開始・終了を表しています。フローチャートはこの記号から始まり、この記号で終わるのが基本となります。

処理

四角形は「処理」と呼ばれる記号で、行う処理や作業を表しています。例えば先ほどの自販機を例にすると、「飲み物を選ぶ」や「ボタンを押す」などが処理に該当します。

判断

ひし形は「判断」と呼ばれる記号で、処理や作業が複数の選択肢にわかれるポイントでこの記号を使います。先ほどの例を参考にするならば、「希望の飲み物がある」「希望の飲み物がない」といった状態が、判断に該当する内容となります。

線・矢印

四角やひし形のブロックは、線でつなぎます。処理の流れが一方通行の場合や、明らかにしておきたい場合には、矢印を使うようにしましょう。

フローチャートのメリット

フローチャートを作成することには、以下のようなメリットがあります。

ミスのないプログラミングが可能になる

フローチャートを作成し、必要な処理や作業を明確にしておくことで、実際にプログラミングをした際の漏れやミスを無くすことができます。逆にフローチャートが無いままプログラミングを進めていくと、最後の最後で絶対に必要な処理が抜けてしまっていることに気付き、大幅な修正を求められてしまうようなこともあるでしょう。

プログラミングの質も向上する

フローチャートを作らずに作業をしてしまうと、プロセスが明確になっていないため、同じような処理を何度も繰り返してしまったり、余計な処理を行ってしまっていたりするケースも少なくありません。しかしフローチャートによって必要な処理や作業が明らかになっていれば、ミスを減らすだけでなく、出来上がったプログラムの質を向上させることにも繋がります。

プログラミングのスピードが上がる

フローチャートは、「プログラマーがやることリスト」と言い換えることができる資料ですから、これを用意することでプログラミングの無駄が無くなり、総合的な作業時間を大幅に短縮することができるようになります。

フローチャートの作り方

フローチャートを実際に制作するには何をすればよいのでしょうか。作業を効率化する制作ツールを紹介し、フローチャートの具体例を元に作り方を解説します。

フローチャートの制作ツール

フローチャートは手書きでも問題ありませんが、ツールを使うことでより効率的に制作することができ、プロジェクトメンバーへの共有もスムーズに行うことができます。それでは、無料で利用できるフローチャート制作ツールを紹介しましょう。

draw.io

「draw.io」は会員登録不要かつ無料で使える描画ツールです。フローチャートで使用する四角や丸などの図形がテンプレートで用意されているので、直観的に作り上げることができます。データはローカル環境やGoogleドライブ、OneDrive、Dropoxに保存できるため、柔軟にプロジェクトメンバーへ共有することが可能です。
https://www.draw.io/

CaCoo

「CaCoo」は複数人で同時に編集作業ができるツールで、チャット機能も備わっています。会員登録が必要ですが基本機能は無料で使えるので、プロジェクトメンバーとフローチャートを作成する際に役立つでしょう。
https://cacoo.com/

Googleスライド

「Googleスライド」はプレゼンツールですが、フローチャート作成にも活用できます。Googleドライブ上で編集できるので、プロジェクトメンバーと共同編集することが可能。パワーポイントやPDF形式で保存することもできるため、データの共有もスムーズです。
https://docs.google.com/presentation/

フローチャートの具体例

フローチャートは具体例を実際に見た方が、イメージがわきやすいものです。ここからは、ログインフォームのフローチャートを例に作り方を解説します。
まず、開始の記号で最初の画面、つまりログインフォームの初期画面を表します。次に、IDとパスワード入力、入力完了、ログインボタン押下という処理を処理記号で記載。入力内容の判定を挟むので、条件分岐記号を記載します。入力内容が正しい場合は終了記号でホーム画面へ遷移、正しくない場合は処理記号でエラー表示し、入力画面へとループさせます。
このように、システムのステップを分かりやすく分解してフローチャートにすることで、システム分岐などの抜け漏れがなくなり、正確なシステムを組み上げられるようになるのです。

まとめ

フローチャートはシステム開発で欠かせない手段です。慣れない内は作成が難しく感じられるかもしれませんが、何度もこなすことで、自然とスムーズに作ることができるようになるでしょう。フローチャートでプログラム全体の概要を把握し、不備のないシステムにするためにも、フローチャートの基本とルールを覚えて作成してください。

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