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フリーランスエンジニアの単価相場一覧!決め方や手取り額も徹底解説

2025年4月時点、フリーランスエンジニアの月額平均単価は約50~90万円、最高単価は150万円に達することが、moveIT!の案件データから明らかになっています。AIエンジニアなどの高度な専門性を要求される職種では、月額100万円超も珍しくありません。
フリーランスへの転向を考えているエンジニアにとって、最初の大きな壁となるのが単価の決め方でしょう。単価設定が適切でないと、会社員時代よりも手取り収入が減ってしまうリスクがあります。なぜなら、フリーランスは税金や社会保険料を自己負担する必要があり、同じ月収でも実際の手取りは約3万円程度少なくなる傾向があるためです。
単価は、保有スキルや職種、経験年数によって大きく変動します。そのため、自分の適正価格を知り、適切な単価を設定することが安定したフリーランスライフの第一歩となります。
単価相場を理解して、自分のスキルや経験に見合った報酬を得る参考にしてください。

【スキル・職種・経験年数別】フリーランスエンジニアの単価相場

フリーランスエンジニアの単価相場をスキル、職種、経験年数別に紹介します。

現在の自分のスキルや経験に応じた報酬がどのくらいになるのか、記事内の表を参考に確認してみてください。

【言語・スキル別】フリーランスエンジニアの単価相場

以下は、弊社moveIT!で紹介している言語・スキル別の平均的な単価相場です。
言語・スキル 単価/月 備考
C言語 50〜70万円 組み込み・IoT開発で専門性重視
AWS 50〜90万円 クラウドインフラの最大手、認定資格で差別化
Azure 50〜90万円 Microsoft環境との親和性で企業導入進む
Go 50〜100万円 マイクロサービス・コンテナ技術で需要急増
Java 50〜100万円 大規模システム開発で不動の人気
JavaScript 50〜100万円 フロント・バック両対応で汎用性高
PHP 50〜80万円 Web開発の定番、案件数豊富で安定需要
Python 50〜90万円 AI・データサイエンス領域で必須スキル
Ruby 50〜90万円 Webアプリ開発・スタートアップで根強い需要
SQL 40〜60万円 データベース専門、他スキルとの組み合わせで高単価
Unity 60〜80万円 ゲーム・XR開発の標準エンジン
VBA 50〜70万円 業務効率化・レガシーシステム保守
現在のフリーランス市場では、Go、Java、JavaScriptが月額100万円の最高単価層を形成しており、特に注目すべきはGoの急成長です。Googleが開発したGoは、コンテナ技術やマイクロサービスアーキテクチャの普及に伴い、従来のJavaに匹敵する高単価案件が増加しています。
クラウドスキル(AWS・Azure)の需要拡大も見逃せません。DX推進により企業のクラウド移行が加速しており、AWSは最大90万円、Azureも同水準の高単価を実現しています。特にAWS認定資格を持つエンジニアは、単価交渉で優位に立てる傾向にあります。
一方、AI・データサイエンス分野でのPythonの価値は今後さらに高まる見込みです。現在は50〜90万円の単価帯ですが、機械学習やディープラーニングの専門知識を組み合わせることで、100万円超の案件獲得も十分可能です。
SQLは単価がやや控えめに見えますが、これは単体での案件が少ないためです。実際には「Python + SQL」「Java + SQL」といった組み合わせで、総合的に高単価を実現するケースが一般的です。データベース設計から分析まで幅広く対応できるエンジニアは、市場価値が高く評価されています。
複数スキルの掛け合わせが高単価の鍵となります。例えば「AWS + Python」「JavaScript + Unity」といった組み合わせにより、単一スキルでは到達困難な月額120万円以上の案件も狙えるでしょう。特にフルスタック開発やDevOpsに対応できるエンジニアは、企業から重宝される存在です。

【職種別】フリーランスエンジニアの単価相場

職業分類 単価/月 特徴
AIエンジニア 60〜150万円 高度な専門性、数学・統計学知識必須
ネットワークエンジニア 40〜100万円(AIもできると120万円以上) インフラ基盤構築、クラウド知識で差別化
プログラマー 50〜70万円 実装メイン、参入しやすく案件豊富
SE 60〜80万円 要件定義・設計、上流工程で単価向上
PL 65〜85万円 チームリーダー、技術力+リーダーシップ
PM 75〜110万円 プロジェクト統括、マネジメント能力重視
それぞれの職種で求められるスキルや経験に応じて、報酬が大きく異なります。
AIエンジニアは、多岐にわたる知識とスキルが求められ、案件によっては150万円の高単価が期待できます。機械学習やディープラーニング、数学や統計学などの専門知識があるとさらに有利です。この高単価の背景には、Python・R・TensorFlowなどの技術習得に加え、線形代数・統計学・確率論といった数学的素養が不可欠である点があります。さらに、ビジネス課題をAIで解決する構想力も求められるため、複合的なスキルセットを持つ人材が極めて少ないのが現状です。

AIエンジニアに求められる主要スキルには以下があります。

  • 機械学習フレームワーク(TensorFlow、PyTorch、scikit-learn)

  • データ処理・可視化(Pandas、NumPy、Matplotlib)

  • 数学・統計学の理論的理解

  • クラウドMLサービス(AWS SageMaker、Google Cloud AI Platform)



ネットワークエンジニアも、AIに対応できるスキルを持っていると120万円以上の案件が狙えます。従来のネットワーク構築スキルに加え、クラウドインフラ(AWS・Azure)とAI技術を習得することがポイントです。特にネットワーク自動化(Ansible、Terraform)やセキュリティ知識を組み合わせると、市場価値が大幅に向上します。

プログラマーやSEは需要が高く、基礎的なスキルで参入しやすい一方、AIのような特定分野のスキル習得やリーダーシップを磨くことで高単価が期待できるでしょう。キャリアパスとしては、プログラマー(50〜70万円)からSE(60〜80万円)、PL(65〜85万円)、PM(75〜110万円)という段階的なステップアップにより、技術力からマネジメント力へのシフトで単価向上が可能です。

また、PLやPMは開発現場を統率する役割のため、技術力だけでなくマネジメント能力が評価されます。そのため、100万円を超える案件も少なくありません。PMに求められる重要スキルには以下があります。

  • 開発チーム全体の進行管理

  • 品質担保とリスク管理

  • ステークホルダーとの調整能力

  • アジャイル開発手法の習熟

  • プロジェクト管理ツール(Jira、Confluence)の活用



職種ごとの特徴を理解し、新たなスキルを習得することで収入アップの可能性が広がります。

【経験年数別】フリーランスエンジニアの単価相場

経験年数 単価/月
1年未満 約30万円
1年 約45万円
2年 約50万円
3年 約60万円
4年 約70万円
5年 約80万円
5年以上 約90万円
経験年数で見ていくと、1年未満の初心者エンジニアの場合は約30万円が相場です。

最初は単価が上がりにくいと感じるかもしれませんが、実務経験を重ねながらスキルを習得することで、着実に単価が向上する傾向にあります。

2年目以降からは約10万円ずつ単価が上がり、5年目には約80万円になるケースが一般的です。

5年以上の経験がある場合は約90万円と高い水準に達することが期待できます。

また、技術力だけでなく、プロジェクト管理やリーダーシップといった付加価値を提供できるようになることで、さらなる単価アップが見込めるでしょう。

フリーランスエンジニアの単価の決め方

フリーランスエンジニアの単価設定は、闇雲に決めるのではなく体系的なアプローチが重要です。適切な単価設定により、安定した収入確保と継続的な案件獲得の両立が可能になります。

単価の決め方3ステップ

ステップ1:市場相場の把握
上述した単価相場を参考に、自分のスキルや経験年数に合った市場価格を適切に判断することが重要です。たとえば、ネットワークエンジニアとしての経験が1年で、利用可能なスキルがJavaだけの場合、相場は40〜50万円程度と考えられます。同業者の単価情報やフリーランスエージェントの公開データを活用し、現実的な価格帯を把握しましょう。

ステップ2:自分の経験・スキルの棚卸し
保有している技術スキル、業務経験年数、これまで携わったプロジェクトの規模や内容を整理します。単なるプログラミングスキルだけでなく、要件定義経験、チームリーダー経験、特定業界の知見なども重要な付加価値となります。これらの要素を総合的に評価し、市場相場内での自分のポジションを明確にすることが大切です。

ステップ3:希望手取りから逆算
会社員からフリーランスに転向する際は、会社員時代の給与よりも高い単価を設定することがポイントです。フリーランスは税金や社会保険料を自分で負担する必要があるため、手取り額が減らないように考慮する必要があります。希望する年収から必要経費、税金、社会保険料を差し引き、実際に必要な月額単価を算出しましょう。

さらに、案件ごとの単価だけでなく、時給換算で効率的に収益を上げる方法も検討しましょう。案件によって作業時間は異なるため、単価が高くても作業時間が長ければ、低単価案件と変わらない場合もあります。「単価 ÷ 稼働時間」で時給を算出し、効率良く稼げる案件を選ぶことが大切です。

単価アップの4つの方法

継続的な単価向上のためには、以下の4つのアプローチを組み合わせることが効果的です。
1. スキルアップによる市場価値向上

  • 高単価言語の習得:Go、JavaScript、Pythonなど需要の高い言語への転向

  • クラウド技術の習得:AWS、Azure認定資格の取得でインフラ案件に対応

  • AI・機械学習スキル:TensorFlow、PyTorchなどのフレームワーク習得で差別化

  • 上流工程への対応:要件定義、システム設計経験で付加価値向上


2. 信頼構築とリピート案件の獲得

  • 品質の高い成果物の提供:期限遵守、仕様を超える提案で信頼獲得

  • コミュニケーション能力:報告・連絡・相談を適切に行い、安心感を提供

  • 継続案件への発展:単発案件から長期契約へとつなげる関係構築

  • 紹介による案件拡大:既存クライアントからの新規案件紹介獲得


3. 適切な交渉とタイミング

  • 成果を基にした単価交渉:プロジェクト成功実績を根拠とした価格見直し

  • 契約更新時の交渉:継続案件における段階的な単価アップの提案

  • マネジメント経験のアピール:チームリーダーやPM経験による付加価値の訴求

  • 専門性の強調:特定分野の深い知識や希少スキルの価値提示


4. 戦略的な案件選択

  • 高単価案件への絞り込み:低単価案件を避け、適正価格帯の案件に集中

  • エージェント活用:複数のフリーランスエージェントを活用した案件比較

  • 直接契約の拡大:エージェント手数料を省いた直接取引の増加

  • 成長企業への参画:将来性のある企業との関係構築で長期的な単価向上


これらの方法を組み合わせることで、段階的かつ持続的な単価アップが実現できるでしょう。より高い単価の案件を獲得したい方は、スキルを磨くことはもちろん、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【フリーランス】単価の決め方3ステップ!報酬アップの交渉法もご紹介

フリーランスエンジニアの手取り計算

フリーランスエンジニアは、会社員時代と同じ収入額を稼いでも、手取り額が少なくなる傾向にあります。

フリーランスの場合、社会保険料や税金を自分で納める必要があるためです。

たとえば、会社員とフリーランスで月収40万円稼いだ場合、手取り額には3万円の差が生じます。

・会社員:約31万円(※1)
・フリーランス:約28万(※1)


ただし、フリーランスには青色申告控除や経費を活用できるメリットがあります。

これらを上手に使えば節税が可能になり、結果として手取り額を増やすことも可能です。

フリーランスエンジニアの手取りを簡単に計算したい場合は「個人事業主向けの手取りシミュレーション」ツールを活用すると便利です。

税金の専門知識がなくても、おおよその手取り額を把握できます。

出典:税金・社会保障教育「税金社会保険料シミュレーション

※1:扶養家族や控除などは含めていません。

moveIT!を利用した体験談

moveIT!」では、エンジニアに特化した仕事の紹介をおこなっています。

フリーランス、正社員、派遣社員など、さまざまな働き方に応じた紹介が可能です。

また、案件紹介だけでなく、キャリアに関する相談やスキルアップを目指す学習プログラムの提供など、手厚いサポート体制も整っています。

そのため、初めてフリーランスとして活動を始める方でも、安心して利用できるエージェントです。

ここでは、実際にmoveIT!を利用し、フリーランスとして活動している方の体験談を紹介します。
約4年前にmoveIT!に登録し、フリーランスエンジニアとして働く吉田さん(仮名・20代男性)は、フリーランスになったほうが収入アップにつながりそうと思い、フリーランスの道を目指したそうです。

多種多様な言語を扱えるようになりたい、スキルアップして一人でなんでもできるようになりたい、と向上心の強い吉田さんがmove IT!を活用した結果、

「フルリモート勤務なので通勤時間というお金にならない時間が完全に無くなり、月収も8〜10万円は上がりました」
「moveIT!は登録からレスポンスが早く、話がスムーズに進みました!」
「案件獲得後も、営業方法の相談に乗ってもらっており、サポートが手厚い」


今の働き方にも、moveIT!のサービス内容にも大変ご満足いただけているようです。

ほかにも、moveIT!を利用した多くの体験談をいただいているので、ぜひ参考にしてください。

エンジニアインタビュー

まとめ

フリーランスエンジニアの単価はスキルや職種、経験年数によって変動します。

そのため、自分の市場価値を適切に把握し、無理のない単価設定をすることが重要です。

単価を低く設定しすぎると、会社員時代よりも収入が減り、生活が厳しくなる可能性があります。

適正な単価で案件を受けることで、安定したフリーランスライフを築けるでしょう。

コラム著者情報

moveIT運営事務局


moveIT!は機械的なマッチングだけでなく、人との繋がりを重視したIT専門の求人紹介サポートサービスです。
フリーランスの他、正社員・契約社員・派遣・アルバイト・インターン、またはIT業界への就職転職希望者、IT業界での将来独立・起業を目指している方々など、働き方や経験者/未経験者を問わず幅広く総合的に支援するサービスをご提供しております。

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