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SES単価の実態!相場の仕組みとエンジニアが収入アップを目指す秘訣を紹介

「SESの適正単価がわからない」
「安い単価で働いていないのか心配」

など、働きに見合った単価がもらえているのか不安になる方も多いでしょう。

実際、SESの単価はエンジニアのスキルや経験、プロジェクトの内容によって異なります。
そのため、SESの単価相場を知っておくことで、自分の単価が相場と比べてどうなのか判断がしやすくなるでしょう。

この記事では、以下の内容を解説します。
  • SESとは?
  • SES単価の計算方法
  • SESの単価相場
  • SESの単価を決める2つの要素
  • SES企業の注意点
  • SE(システムエンジニア)が独立したら収入は上がる?
  • フリーランスエンジニアに転身した方の成功談
SES企業で働いていて不安な日々を過ごしている方や、これからSES企業で働こうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

SESとは?

SESは、「System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)」の略称です。

おもにクライアント先に常駐し、クライアントが手掛けるソフトウエアやシステムの開発・保守・運用プロジェクトにて、エンジニアの労働力を提供するサービスです。

単価はスキルや業務内容により大きく異なるため、後ほど詳しく解説します。

SES企業とは?

SES企業は、クライアント企業の依頼に応じて、SEを派遣する事業をおこなっている企業のことです。

SES企業とSEの契約形態は「準委託契約」であり、業務委託契約の一つです。

クライアント企業から案件依頼が来ると、SES企業は案件内容に合ったスキルを持つエンジニアに業務を割り当てます。主な業務内容は、システム開発やプログラミング、システム保守・運用などです。

収入は正社員と比較すると高く、多種多様な企業で働けるため多くの経験を得られます。

SES単価の計算方法

エンジニアの単価は、一般的に「人月(にんげつ)」という単位で算出されます。
「人月」とは、作業に従事する人数と、その人員がプロジェクトに従事する月数を掛け合わせたものです。

たとえば5人で3か月かかる仕事は「15人月」(5×3)、10人で6か月かかる場合は「60人月」(10×6)となります。

1人の1か月の作業量は通常フルタイム勤務(1日8時間×20日間=160時間)を基準に設定されます。

最終的にSES企業に支払われる金額は、設定された単価と実際の労働時間を掛け合わせて算出されることが一般的です。SES企業が受け取った報酬額から手数料を差し引いた金額が、エンジニアの給与となるため、給与還元率は、「40〜80%程度」といわれています。

単金とは?

単金とは、SEの時間単位または月単位の報酬額のことです。SES契約では、単金がエンジニアの報酬水準を判断する基準となります。

SESの単価相場

ここでは、一般財団法人経済調査会が発表した調査をもとにSESの単価相場をご紹介します。紹介する技術者の定義は以下のとおりです。
プロジェクトマネージャ(PM)
・システム開発計画の全体構造、プロジェクト体制の構築および後工程のプロジェクト管理指標決定
・プロジェクトのスケジュール、必要なコストなどの管理およびプロジェクト全般の意思決定
・開発に必要な資源の供給・管理およびプロジェクトの進捗管理、コスト管理、成果管理
システムエンジニア1(SE1)
・成果管理およびコスト評価などプロジェクト全体の評価
・業務のモデル化、情報システム化の計画を策定
・システムの機能設計およびシステムの具体化の中心的役割
・テスト環境整備等と総合テスト・評価およびマニュアル作成等の中心的役割
・システム運用・保守に当たってのシステム変更の支援
システムエンジニア2(SE2)
・基本設計を基にした詳細設計の中心的役割
・結合テストの中心的役割
プログラマ(PG)
・プログラミングの中心的役割
・プログラムモジュールやプロセスごとのテストを実施
技術者 単価相場/月
プロジェクトマネージャ(PM) 75〜110万円
システムエンジニア1(SE1) 80〜100万円
システムエンジニア2(SE2) 70〜95万円
プログラマ(PG) 50〜70万円
企業規模やエンジニアのスキルによっても価格は異なるため、単価にはバラつきがあります。

また、単価相場からSES企業の手数料を差し引いた場合、エンジニアが実際に受け取る給与は28〜80万円程度となるでしょう。

出典:一般財団法人経済調査会|ソフトウェア開発技術者料金調査の概要と今後の方向性について(p.63技術者料金の推移)

SESの1日あたりの単価相場は?

前述した1か月あたりの単価相場をもとに、月20日勤務で計算すると以下のようになります。
技術者 単価相場/日
プロジェクトマネージャ(PM) 3.75〜5.5万円
システムエンジニア1(SE1) 4〜5万円
システムエンジニア2(SE2) 3.5〜4.75万円
プログラマ(PG) 2.5〜3.5万円
※1か月の単価相場÷20日で計算

ただし、上記は残業時間や手当等を考慮していないので、目安として参考にしてください。

SESの1時間あたりの単価相場は?

前述した1日あたりの単価相場をもとに、1日8時間勤務で計算すると以下のようになります。
技術者 単価相場/時間
プロジェクトマネージャ(PM) 0.47〜0.69万円
システムエンジニア1(SE1) 0.5〜0.62万円
システムエンジニア2(SE2) 0.43〜0.59万円
プログラマ(PG) 0.31〜0.44万円
※1日の単価相場÷8時間で計算

ただし、上記は休憩時間や手当等を考慮していないので、目安として参考にしてください。

SESの単価を決める2つの要素

SESの単価はさまざまな要因によって変動します。

ここでは、とくに重要な以下の2つの要素に注目し、それぞれが単価に与える影響を解説します。

1. 技術・レベル・経験年数
2. SES企業の規模

具体例やデータを交えながら、SES単価の仕組みをわかりやすく紹介するので、単価相場を理解する参考にしてください。

1. 技術・レベル・経験年数

IT業界では、求められるスキルが高いほど単価相場も上がる傾向にあります。

とくに、大規模なプロジェクトや高度で難易度を伴う案件では、スキルの高さが単価に反映されるのが一般的です。

エンジニアのスキルを測る基準として、経験年数も重要な目安となります。

ただし、単に経験年数が長いだけで、高単価に結びつくわけではありません。参画するプロジェクトが求めるスキルや経験を持っていなければ、単価への影響は限定的です。

以下に、IPA(情報処理推進機構)が定義するITスキル基準をもとに、レベル別の単価相場をまとめました。
レベル 説明 単価
レベル1 最低限必要な基礎知識を有する 45~60万円
レベル2 上位者の指導のもと要求された作業を担当
レベル3 要求された作業を一人の力で遂行 60~80万円
レベル4 業務上での課題発見と解決をリードし後進育成に貢献
レベル5 企業内のハイエンドプレーヤとして認められる
レベル6 国内のハイエンドプレーヤとして認められる 80~160万円
レベル7 世界で通用するプレーヤとして認められる

2. SES企業の規模

SES企業の規模によっても単価は大きく異なります。
同じ都内の企業でも、従業員数1,000人以上のSEの技術者料金が121.2万円であるのに対し、従業員数500人未満のSEは78.5万円というデータがあります。

さらに、地域による単価の違いも見逃せません。
都内の大手企業と地方の中小企業では、市場規模に違いがあるため、単価にも大きな差が生じます。
とくに地方では、都内に比べて単価が低くなる傾向があります。

出典:JUAS一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会|IT価格相場運営プロジェクト研究成果報告書(p,11人件費単価の計算)

SES企業で働く際の注意点

SES企業で働く際に気をつけておきたい注意点を2つ紹介します。

契約後に「こんなはずじゃなかった‥‥」と後悔しないためにも、あなたに合ったSES企業を見つけてください。

単価や還元率を開示する義務はない

SES企業には単価や還元率を開示する義務はありません。単価や還元率を知れるのは基本的にマネージャー職以上になります。そのため、単価や還元率でSES企業を選ぶのはむずかしいでしょう。

企業が単価や還元率を開示しない理由は以下のとおりです。
  • 競合他社との競争力が低下する
  • 単価や還元率の良い競合他社に良い人材が集まる
  • 個人情報に該当する
  • 給与交渉でSES企業が不利になりやすい

還元率だけで決めない

SES企業を選ぶ際は、「還元率」だけで判断するのは避けましょう。

還元率の計算方法は企業によって異なるため、一見高い還元率を表示しているSES企業でも、実際受け取れる金額は少ないというケースがあります。

たとえば、「還元率70%」と記載されている企業でも、そこから各種経費が差し引かれたうえで報酬が支払われることもあり、結果的に実質の還元率はそれ以下になることがあります。

ただし、企業によっては記載されている還元率通りの金額が支払われる場合もあるため、還元率でSES企業を決めるのではなく、SES企業自体が信頼できる会社か見極めることが大切です。

実際にSES企業で働いている知人に話を聞いたり、SNSやインターネットで口コミ・評判を調べたりして、企業の実態を把握するようにしましょう。

SE(システムエンジニア)が独立したら収入は上がる?

SES企業に所属しているエンジニアが受け取る給与は、発注単価の40〜80%程度であることを考えると、SEの月収は28〜80万円の範囲になると推測できます。

エンジニアとして収入を増やすには、転職やフリーランスとしての独立が効果的です。

とくに報酬が高い企業や案件に挑戦することで、自分のスキルに見合った報酬を得るチャンスが広がります。

たとえば、フリーランスとして案件を請け負う場合、単価交渉がしやすく、実績に応じた報酬を得やすいのが魅力です。

一方で、案件探しや契約条件の確認など、手間や不安に感じる場面もあるため、エージェントサービスの活用がおすすめです。

弊社「moveIT!」で紹介している案件は、月額平均が60〜80万円と高水準の案件が豊富にあり、独立によって収入が増加する可能性は十分に高いといえるでしょう。

また、スキルに応じた案件の提案やキャリア相談、教育や独立支援のようなエンジニア成長のサポートなどもおこなっています。

単価はスキルやプロジェクトの内容によって大きく左右されるため、より高単価な案件を受注するには、日々のスキルアップが欠かせません。

弊社のサポートを活用しながら、フリーランスとして独立して収入を上げていくと良いでしょう。

【フリーランスエンジニアの案件の一例】
プログラミング言語 案件内容 契約形態 契約期間 月給
Java/Spring 金融系システム開発案件 フリーランス 6月~2025年冬頃まで 60~68万円
C++ ソーシャルゲーム技術支援 フリーランス 6月~長期 70~80万円

moveIT!を利用した体験談

約4年前にmoveIT!に登録し、フリーランスエンジニアとして働く吉田さん(仮名・20代男性)。

「フリーランスになったほうが収入アップに繋がりそう」と思い、フリーランスの道を目指したそうです。

「多種多様な言語を扱えるようになりたい」
「スキルアップして一人でなんでもできるようになりたい」と向上心の強い吉田さんがmove IT!を活用した結果、以下のようにご感想をいただきました。
  • フルリモートで通勤時間というお金にならない時間が完全に無くなった
  • 月収8〜10万円アップ!
  • 案件獲得後も相談に乗ってもらえてサポートが手厚い
  • レスポンスが早く話がスムーズに進んだ
現在の働き方、moveIT!のサービス内容、どちらも大変ご満足いただけているようです。

ほかにも「moveIT!」を利用した多くの体験談をいただいているので、ぜひ参考にしてください。

→エンジニアインタビュー

まとめ

SES単価は、エンジニアのスキルや経験、プロジェクトの種類や企業規模によって異なります。

この記事で紹介したSES単価は以下のとおりです。
技術者 単価相場/月
プロジェクトマネージャ(PM) 75〜110万円
システムエンジニア1(SE1) 80〜100万円
システムエンジニア2(SE2) 70〜95万円
プログラマ(PG) 50〜70万円
収入アップを目指すエンジニアは、自身が持ち合わせているスキルの適正単価を把握し、転職やフリーランスとして独立するのも一つの方法です。
エージェントサービスを利用することで、より高単価な案件を効率的に見つけられるでしょう。

また、ご自身がフリーランスとして案件を受注するときの単価が知りたい場合は、実際の求人を参考にしてみてください。

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コラム著者情報

moveIT運営事務局


moveIT!は機械的なマッチングだけでなく、人との繋がりを重視したIT専門の求人紹介サポートサービスです。
フリーランスの他、正社員・契約社員・派遣・アルバイト・インターン、またはIT業界への就職転職希望者、IT業界での将来独立・起業を目指している方々など、働き方や経験者/未経験者を問わず幅広く総合的に支援するサービスをご提供しております。

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